留学生を中心に、起業や地域おこしをテーマにした留学生みらい会議2024のプレゼンミーティングvol.7が、10月20日に23RD studioアネックスで開催されました。今回は講師や留学生だけでなく、現役の茨城大学生もプレゼンを実施。それぞれの起業や町おこしにかける想いが白熱し、時間を忘れて議論を展開。気が付いたらどっぷり日が暮れていました。
着々とリニューアル進行中
今回はプレゼンミーティングvol.4に続いて、茨城大学前にある23RD studioアネックスで開催。最近、新しい看板を取り付け、外装も少しずつリニューアルが進んでいます。
このビルはかつて有限会社渡辺美術社の店舗でした。画材を買う茨大生や教員たちに親しまれ、惜しまれつつ閉店した同社。実は最近、同社の沿革を調べてみたら、初代は保和苑前にて創業したことが判明。その場所は23RD studioのすぐ近くだったので、不思議な縁を感じて驚きました。
さて、今回のプレゼンミーティングにも茨城経済界の重鎮たちが駆け付け、それぞれご挨拶いただきました。左からひたちなか商工会議所名誉会頭 鈴木誉志男さん(㈱サザコーヒー会長)、ひたちなか商工会議所会頭 柳生修さん(コロナ電気㈱代表取締役)、水戸商工会議所副会頭 和田幾久郎さん(㈱ナムチェバザール代表取締役)。この方々から応援されたら、思わず武者震いがしてきますね。
起業を支援する心強い講師陣たち
講演トップバッターは、㈱ヤマオコーポレーション 代表取締役 鬼澤慎人さん。参加者同士が議論や相談しながら聴講するアクティブラーニングを実施。参加者の熱意がグイグイ上がっていき、大いに盛り上がりました。
茨城大学地域未来共創学環 教授 岩佐淳一さんは、大学が持つリソースについて解説。昨今は国からの交付金、補助金も減額するばかりで、大学経営は厳しさを増しています。それでも専門家のマンパワー、集合知の影響力は依然高いので、これらを地域振興に活用してもらいたいと述べました。
いばらき地域デザイン基金 代表 赤岩正樹さんは、銀行勤務を通して培ってきたネットワークが武器。社会活動もベンチャー企業も資金難が原因でとん挫することが多いため、お金の面で下支えする仕組みについて解説しました。
OOMA水戸・まちの図工室 代表 大山早嗣さんは、設計を手掛けた建築物を紹介。中でも、舟納豆をありのままにビジュアル化した「舟納豆新工場」は、斬新な外観に一同ビックリ。この新工場が働く従業員や地域住民にも様々な影響を与えていることを解説しました。
現役茨大生による熱いプレゼン!!
いつもは留学生のプレゼンが多いですが、今回は日本人、しかも現役茨大生たちによる熱いプレゼンが披露されました。
留学生みらい会議特別顧問で、茨城大学地域未来共創学環 助教 伊藤雅一さんは「学生が地域社会の活性化に携わることで、成長につながれば私たち教員も嬉しい。様々な形で支援していきたい」と述べました。
「水戸市から地域活性化プロジェクト」 湯本颯さんはイベント企画、SNS投稿、ボランティアといった活動内容を発表。手応えを感じる一方で、見えてきた課題などにも言及しました。
ビジネスラボCo-Cui 朝倉久瑠美さんは、ホテルを会場にビジネスパーソンと学生たちの「縁おこし交流会」の準備状況について発表。大規模なイベントなので、予算や人員など暗中模索しながら取り組んでいることをプレゼンしました。
海老澤博香さんは企画している「国際謎解き探検隊in水戸」についてプレゼン。これは謎解きをしながら町を周遊するイベント。留学生たちも参加するので、ついでに国際交流もできるのが目玉と述べました。
たかつみうさんは、空き家を活用して高校生や中学生たちに利用してもらう自由室「みちの」についてプレゼン。衰退してしまった商店街ながら、周囲には多くの学校があり、自由室に若者が集うことによって地域活性化を図るプランを発表しました。
中国人留学生で大学院生の何林軒さんは、「コスト削減と効率向上を実現する天然ガスのクリーン燃焼技術」をプレゼン。優れた研究実績を基盤にしたビジネスモデルについて発表しました。
こうした学生たちのプレゼンに対し質疑応答が伯仲。気付いたら、どっぷり日が暮れていました。ペコペコになったお腹を満たしてくれたのは、木蘭酒家しんちゃんが腕をふるった中華料理。パクパク食べながら、ワイワイガヤガヤと雑談に華を咲かす一同。事業のネタを肴に飲むお酒は最高の味でした。