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Supporter’s Supporter 【株式会社関川畳商店】

地域も仕事も─プロスポーツと共に進む活性化への道

株式会社関川畳商店 代表取締役 関川 恵一

─ スポンサー活動をはじめられたきっかけは?
商工会議所の同じ南部ブロックで、水戸ホ-リーホックさんとはつながりがありました。「地域が活性化してこそ僕たちの仕事もよくなってくのかな」という考えからスポンサーをはじめたのが最初です。

またそれとは別の集まりで、一般社団法人水戸456会(ミトジゴロカイ)というのがあるんですよ。
もともと青年会議所や水戸商工会議所青年部に所属していましたが、年齢制限があり青年部を卒業する形になりました。水戸456会は昭和45~46年生まれの同級生の有志で立ち上げた団体です。その中の一人が茨城ロボッツの山谷前社長でした。
地域に根差した活動をしている茨城ロボッツと、私の「地域が活性化してこそ」という考えが一致するなと思い、支援を開始しました。

─ 印象に残っていることは何でしょうか?
水戸ホ-リーホックさんの「エキサイティング畳シート(選手が試合をしているすぐ脇に畳を設置し、選手と同じ目線で観戦できる特別席)」は印象的でしたね。畳にフューチャーしてくれたことが嬉しかったし、とても話題になりました。
あと、茨城ロボッツさんのところに看板を出しているんですけど、それを当社だけビニールの畳表に名前を印刷して、それを看板にしているんです。これを来シーズンからは天然の畳表にしようかなと思ってます。天然の畳表は風合いだったり匂いが感じられるのが良いのですが、看板に使うと陽にあたって色がさめてシーズン終盤には青から黄色になっていく(笑)
でもそれを面白がってもらえたり、話題にしてもらえたら嬉しいですね。

─ 以前からスポーツには熱心だったのですか?
全然やらなかった(笑) それが今や家族で観戦するという楽しみができました。
そういえば、うちの子供が小学生・中学生のころPTAの会長をやらせていただいたのですが、その時に地元のプロスポーツ選手を学校に招く催しを実施したことがありました。茨城ロボッツさん、水戸ホーリーホックさんなどにご協力いただいて、選手のプレーを見て、実際に指導してもらったり、それに子供たちと一緒に給食を食べてもらったときは、子供たちはとても喜んでいました。
またある時はプロのコーチも招いて、先生たちが安全性に関することやコーチの心構えについて学べる機会を作りました。

─ まさに「地域に根差した活動」ですね。
「地域活性化」を通じた「社会貢献」や「スポーツ振興」に力をを惜しむことなく取り組まれているのは、本当にありがたいですね。
こうした活動のひとつをとっても、「おらが町にプロスポーツのチームがある」のはすごいことですよ。
あと今年5月の茨城ロボッツさんB1昇格パレードの時に、実行委員長を務めさせていただいたことも貴重な体験でした。
あれだけ多くの人と街が一緒に盛り上がるということのすごさが身をもって分かりましたから。これらこそスポーツによる地域活性化ですね。

─ これからの目標をお聞かせください。
まずはさらなる地域活性化。そして当社としては、畳という伝統文化の情報発信をプロスポーツチームと協力してやっていきたいなと思っています。例えば畳の原料「い草」を作る農家の数はピーク時から95%減少するなど、畳業界全体が縮小している。
これには私たち業界の情報発信が不足していた面もあります。
これからは地域活性化と同じく、畳業界の活性化にも貢献できたらと考えています。

畳を通して守る日本の伝統、世界へ届ける日本の技。

畳は日本固有の文化

欧米における文化の起源がギリシアにあるように、アジアにおける文化の起源は中国にあります。もちろん日本も例外ではなく、漢字・和服・茶道など枚挙に暇がありません。そんな中で意外にも日本発祥であるのが畳です。
8世紀に日本で編纂された「古事記」には畳が登場し、室町時代や江戸時代にいわゆる「和風」様式が確立される中で、畳も日本らしさを象徴するものとなっていきました。2020年には「伝統建築工匠の技:木造建造物を受け継ぐための伝統技術」がユネスコ無形文化遺産に登録され、この中に「畳製作」が含まれていることもそれを証明しています。

日本の畳業界にあって

家屋・室内の洋風化などもあって、い草生産農家や畳卸売・畳店は減少し、業界全体としては年々規模を縮小しているのが現状です。
しかし、当社はそうした厳しい業界環境の中、売り上げを約3億5千万円から8億円まで拡大。多くのお客様に必要とされる存在に成長してきました。だからこそ当社は日本一のい草産地熊本県八代市産のい草を直接仕入れています。「全量買取契約」を結ぶなど、い草農家さんが安心してい草作りに取り組めるよう環境を整えることは当社の使命のひとつと考えています。

質の良い畳作りのために

職人自らが品質の良いものを仕入れるため、い草農家を訪れ、それを「畳技能士1級」「ものづくりマイスター」が畳に仕上げます(ISO14001・ISO9001認証取得)。
また品質のムラを失くすため、全国的にも希少な最新機械の導入。職人による施工までの細やかな気配りとあわせ、低コスト化を達成すると同時に質の高い畳をお届けすることが可能です。

海外展開により日本の伝統文化を発信する

畳の減少の原因の一つには、私たち業界の情報発信が不足していたと言う面もあります。もっと畳の良さを世に発信していかなくてはなりません。いま海外、特に中国・中華圏では、日本の本格畳に対するニーズが増加しています。
中国では和室を手掛ける業者は約3000店舗を超えたとされます。日本の伝統畳文化を海外へ情報を発信しながら、販路を拡大する。ひいてはそれが日本の伝統文化・地域産業を守ることにつながると信じています。

ミニ畳製作体験できます!
工場見学(15分~)後、水戸店にて
ミニ畳作り(30分~)を体験いただけます。随時ご予約受け付けておりますので、
まずはホームページよりお気軽にお問い合わせください。

株式会社関川畳商店

設立/昭和50年12月19日
資本金/1,000万円
従業員数/51名
事業/畳製造・販売、建具製造・販売、内装工事・リフォーム工事
https://www.tatamiya.info/
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