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茨城×中国INTERVIEW #14【東楠さん】

INTERVIEW │ JA全農いばらき 東楠さん

東楠 さん

- 日本に来たきっかけは何だったのでしょうか?
中学生の頃から興味がありました。実は私が中学生の頃、実家に日本人が3か月程ホームステイしたことがあったのです。年齢も同じぐらいだったのですが、中国語を勉強しようととても熱心でした。

彼女とはとても仲良くなれたのですが、私は全然日本語が喋れないまま。私も日本語ができたらよかったな、というのはずっと心に残っていました。
なのでいつか日本語の勉強をしたいなと思っていたのですが、中国の大学では専門は物理だったので残念ながら接点がないまま…大学卒業後は出身地の吉林省で先生をしていました。

それでも日本に対する興味と、日本で物理を学んでみたいという気持ちがなくならなかったので、留学に挑戦することにしたのです。

- 留学を決意してからはすぐ実行されたのですか?
はい、いろんな手続きも自分ですぐに。まずは東京の日本語学校で1年勉強した後、茨城大学大学院を志望してまずは研究生として入学しました。
茨城大学を志望した理由ですか? 面接の時にも聞かれました(笑)。物理の永尾先生と専門の分野が同じで、ぜひ教えを受けたくて。
実際に研究生として長尾先生の研究室で勉強させていただきましたし、無事に大学院にも進学できました。

- 卒業後、帰国されず茨城で生活されています。
実は在学中に結婚・出産したのです。幸か不幸かコロナ禍でオンライン授業が中心になったので、大学院と出産・育児は両立できました(苦笑)。
ですが出産の時は特に言葉は不安でしたね。日本語の日常会話や物理の用語なら多少はできますが、医療用語となると…大変でした。でも茨城で家庭をもつことができましたし、夫も茨城で仕事をしていますので、中国に帰るという考えはありませんでした。

-東さんが感じる「茨城の良い所」は何でしょうか?
暮らしやすさ、ですね。茨城のスピード感、空気感が私は好きです。休日は子供を連れて偕楽園によく行きます。すごくホッとする、お気に入りのスポットです。
あと自宅の食事は実家風の中国料理ですが、子供が好きなのでラーメンも食べに行ったりします。『むじゃき』さんとかお気に入りです。

-今はJA全農いばらきにお勤めになられています。
子供も少し大きくなってきたので、子育てしながら働けるとことを探していた時に、以前日中の交流会でご縁があった方から紹介していただきました。
今は米穀部で飼料用米と輸出米を担当しています。輸出先は中国だけではなく、マレーシアなど東南アジアやイギリス・アメリカなどです。
英語のスキルですか? たぶん英語は、日本語よりちょっと上手だと思います(笑)。

-さすがの語学力です! お仕事の楽しさや、逆に大変なことなどはありますか?
日本で働くのは初めてだったのですが、上司や先輩がみんな優しくていろいろ教えてくれます。とても良い環境です。なので大変なことはあまりないのですが、ただ時期的に忙しいときは本当に忙しいです! ちょうどお米の収穫時期頃、8月下旬から10月ぐらいの間ですね。

-今後の夢や目標など教えてください。
今の仕事を通して茨城の農業のすごさを感じています。将来も農業に携わっていたいなと考えています。
今私が扱っている中で、個人的に一番お気に入りのお米は「ふくまる」。粒が大きくて食感がモチモチ。外国でも人気ですよ。やはり輸出量が多いのはコシヒカリですが、他にもいろんな種類の良さを知ってもらいたいですね。
そうだ、あといつか常陸牛も担当してみたいですね! お肉もとても好きだから(笑)。

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