インバウンドのメッカにも外国人材が活躍しています。お話を聞きました。
INTERVIEW │一般財団法人 公園財団 ひたち公園管理センター マウリダ ケリムさん
- 日本に来たきっかけをお聞かせください。
私は中国新疆ウイグル自治区ウルムチ市の出身です。一般的な話になりますが、私もアニメがキッカケで日本に興味を持ちました。とくに子供の頃は『美少女戦士セーラームーン』が大好きでした。そこからネットで情報を調べていくうちに、日本の文化やお祭りなどにも興味が出てきて、いつか留学したいと思うようになったのです。
中国の大学を卒業後に少しだけ日本語を勉強して、2019年思い切って来日。東京の日本語学校に1年通い、試験を受けて東洋大大学院に入学しました。大学院では都市の文化的景観の維持再生を研究テーマとし、新疆と日本の都市計画を比較する中で日本から学べることを探していたのです。研究のために再開発が進められる一方で、昔ながらの文化的景観も残っている、新旧を調和した金沢を訪れたこともありました。
- シルクロードから来られたのですね。では、就職までのプロセスをお聞かせください。
卒業後は大学院で学んだ都市計画を活かすことができる仕事を希望していました。いろいろ調べたうち一般財団法人 公園財団にたどり着きました。公園管理に関する仕事は都市計画に通じると感じ、ここで働きたいと思いました。また、日本各地に勤務先がある点も魅力的でした。その後、無事に採用され、大学院を卒業して4月から国営ひたち海浜公園で働いています。
入団するまでは詳しくなかったのですが、着任してネモフィラを見て心底驚きました。「なんて美しいんだ」。夢のような光景に言葉が出ませんでした。国内外から観光客が押し寄せるのも納得です。
- 現在はどんなお仕事をされていますか?
広報として主に取材対応を担当しています。また、毎日花を撮影してホームページに公開したり、SNSで情報発信したりしています。最近は「そよかぜ通信」という季刊紙の制作もしています。現在は特別インバウンドに特化した仕事をしているわけではありませんが、時には園内で迷子になった外国人観光客のために通訳対応などもしています。新しく知る情報が多いので、毎日が勉強です。やりがいのある仕事で充実しています。
国営ひたち海浜公園