【No.01】佐川急便の新型EVを生産するファブレスメーカー
4月中旬、佐川急便が宅配事業で使っている全ての軽自動車7200台を電気自動車(EV)に切り替えると発表。
そのEVが中国で生産されるものを導入することで話題になった。日本のお家芸である自動車産業の危機か、という論調まで上がった。しかし誤解が多くなっているが、決して中国産EVを輸入するのではない。
今回は日本のASF株式会社が設計し、中国の柳州五菱汽車(広西汽車集団の傘下)が生産を行うというもの。
ASFは2020年6月に設立されたばかりのEVベンチャーで、自社工場を持たないファブレスメーカーだ。
大手自動車メーカーによるEV生産の動きが鈍い一方で、ASFのような新しい動きもある。このようなパターンの中国ビジネスにも注目しておくといいだろう。
約50万円の格安小型EVも中国では登場している(上汽通用五菱汽車HPより)
PLUS I NFO│中国における電気自動車の状況
中国政府は2025年から新車販売台数に占める「新エネルギー車」の比率を20%前後に高める目標を打ち出している。
これまで人気だったEVはテスラ車だが400万円ほどもした。そこに約50万円の「宏光MINI EV」(上汽通用五菱)が登場し、普及に拍車をかけている。