85.7%
日本でスポーツの現地観戦をしたいと答えた留学生の割合 ※当社調べ
外国人だって日本でスポーツ観戦をしたい
旅行やホームステイ、留学等の目的ないし醍醐味はやはり「現地でしかできない経験」であろう。「そこにしかないもの」は何も観光地や学問の場に限らない。「地元の空気感の共有」「一回性そのもの」「趣味性を通した交流」そんな強みを持った現地でしかできない経験といえばスポーツ観戦だ。Webやテレビを通して家に居ながらにして世界中のスポーツを見ることができる現代だからこそ、現地で生で見るという行為の価値はより高まっている。
そもそも外国人はスポーツ観戦を好む。母国では年に1回以上スポーツ観戦をしていたと答えた人は57.2%。しかしそんな彼らの42.9%が日本では1度も観戦したことがないと答えた(来日後1・2回しかない人は28.6%(平均在日歴3.28年))。
つまり現地でスポーツ観戦する習慣があるのに、来日後その頻度が下がっているのだ。
当然コロナ禍によってスポーツイベント自体の数・規模が縮小した影響もあるだろう。しかしそもそも外国人、特に在日外国人をターゲットにした集客プロモーションが日本でおこなわれているのか疑問に思う。
実際、留学生からは「どこに何のチームがあるのか分からない」「いつ試合をしているか分からない」等、スポーツ観戦に関する基本的な情報を得る機会が少ないことを感じさせる回答が多くあった。特にコロナ禍での制限された特殊な開催状況にあっては、外国人が自らチケットを購入して現地観戦することがより一層困難であろう。
茨城県の在留外国人の数は7.2万人を超える。距離的にも当然集客ターゲットとなる東京都には約55万人の在留外国人が暮らしている(日本全国では約280万人)(出入国在留管理庁「在留外国人統計」/令和3年6月末現在)。この数を最初から無視するのはあまりにももったいのではないだろうか。何も大規模プロモーションでなくても良いのだ。各国言語に翻訳した簡単な観戦マニュアルを彼らのコミュニティに配布するだけでも効果があることだろう。
外国での現地スポーツ観戦はスペシャルな経験だ。85.7%にはその需要の高さと新しいファン獲得の可能性を改めて感じられる数字である。