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【いばらきの魅力発見!】留学生たちの見学・体験ツアー!!

茨城県では留学生と外国人材を活用する気運がこれまでになく高まっています。それだけに、外国人目線で県の魅力を熟知し、発信していくことがますます重要に。今回レポートする見学・体験ツアーは、それらの情報を探るのに最適な企画。外国人材を活用したい企業は、ぜひご注目ください。色々な気付きがあるはずです!

コロナ禍で中断していた留学生見学・体験ツアーが再開!!

茨城県は2024(令和6)年度において、外国人材の活躍を大きく後押ししていくことを発表しました(※1)。新年度予算では高度人材確保などの外国人材関連事業を大幅に盛り込み、「外国人に選ばれる茨城」を目指していく考えです。その政策の中で留学生たちの存在は重要性を増しており、県では卒業後も茨城で活躍してもらうための取り組みをいくつも検討しています。

そうした気運の中、1月13日に留学生を対象にしたピッタリのイベントが実施されました。茨城県と常陽ボランティア俱楽部(常陽銀行)が共催した「いばらきの食を楽しもう!見学・体験ツアー」ツアーです。これは県内の大学に在籍する留学生に茨城県の魅力を知ってもらい、いばらきファンとして将来も応援してもらうことを目的としたもの。本誌LIも留学生の募集やツアー進行に協力しました。

ツアー当日の1月13日は、晴れてはいましたがとても寒い日。実は大学入学共通テストの日でもあり、大勢の受験生たちが会場の茨城大学に向かっていました。その茨城大学の在籍者をメインに約20名の留学生が集合し、ツアーバスは出発。バス会社は久信田観光、旅程はアーストラベル水戸が手配しました。

ツアーリーダーの常陽銀行市場国際部副部長 田中勉さんは、「この留学生向け体験ツアーは毎年実施してきましたが、コロナ禍でしばらく中断せざるを得ませんでした。今回ようやく再開でき、嬉しく思っています。ぜひ茨城の魅力をいっしょに発見しましょう!」と挨拶しました。

 

※1 茨城県が外国人材活用を推進

茨城県は2024(令和6)年度、大学や企業と連携して留学生向け支援を強化。企業視察ツアーやインターンを行い、就職関連イベントの一括化・定例化を図る。これまで就職イベントは企業と大学などがそれぞれ実施してきたが、今後は連携により効率化を促し、企業側の欲しい人材像や学生の専門分野・スキルを共有できる仕組みを構築する。企業と留学生とのミスマッチを防ぎ、就職を後押しする狙いだ。

 

サザコーヒー工場で味わいのヒミツに迫る

最初の目的地は、茨城県を代表するコーヒーチェーンのサザコーヒー本社工場(ひたちなか市)。普段、キャンパス内にあるサザコーヒーに良く行く留学生たちも、工場に来るのは当然初めて。焙煎前のコーヒー生豆や巨大な焙煎機など、貴重な裏側を見ることができて終始興奮気味でした。
コーヒー生豆は南米コロンビアの自社農園で育成され、そこからはるばる渡ってきたもの。他にもリラックスしやすいグアテマラ産、覚醒効果のあるインドネシア産など多種多様の生豆がありました。

そして、その生豆を煎る巨大焙煎機はドイツのプロパット社製。同社は欧州トップシェアを誇る老舗焙煎機メーカーで、これのおかげでコーヒー豆の割れ・酸化を防ぎ、アロマの醸成を活発にしているとのこと。なるほど、サザコーヒーの深い味わい、豆ごとに際立つ風味のヒミツが少しだけわかった気がします。王昕怡さん(中国)は「扱っている商品や業務内容が想像以上にグローバルでビックリ!」と述べていました。

サザコーヒーの強みである豊富なオリジナル商品を紹介。 30種類もあり、限定商品を含めると50種類にも及ぶとのこと。

贅沢な工場でのコーヒーブレイク。 説明を聞いた後なので、風味を実感できました!

木内酒造八郷蒸溜所でウイスキー試飲

次の訪問先も茨城県を代表する企業。常陸野ネストビールで高い知名度を誇る木内酒造です。今回は八郷蒸溜所(石岡市)で工場見学、さらには2023年11月に開業したばかりの「ビジターセンター」を訪問しました。日本酒やクラフトビールで有名な同社ですが、2016年からはウイスキー製造も開始。2020年から八郷蒸留所を稼働させ、茨城産の麦も含めた国産原料による「日の丸ウイスキー」の製造を行っています。
蒸溜所に入ると係員さんが、麦芽がウイスキーに変化していく過程を順序立てて説明してくれました。圧巻だったのは、ウイスキー樽の倉庫!甘くて芳醇なウイスキーの香りが満ちていて、まさに酒蔵という空間でした。

工場見学の後はウイスキーの試飲タイム。バーボン樽のウイスキーに加え、原材料にお米を使っている「日の丸ウイスキーKOME」も登場。試飲していた留学生お二人に話を聞きました。一人はモンゴルから来たモンゴルジンさん。このお名前、モンゴルでは一般的な名前だそうです。「モンゴル人だからさぞお酒強いでしょ、とよく言われますが(笑)、そんなに飲めないんですよ。でも、このウイスキーはどれもスッと入って飲みやすいです」。もう一人はグエン・ティ・リエンさん(ベトナム)は、「お米が原料だからでしょうか、日本酒のような芳醇な香りがします」と試飲を楽しんでいました。

最後はビジターセンターへ。木内酒造の歴史やウイスキー造りへのこだわりを説明する展示コーナーをはじめ、自社製の生ハムやウイスキーがズラリ! 酒好きにはたまらないところです。センターを出ると、目に飛び込んできたのは美しい筑波山の姿!! まさに茨城の魅力を堪能できる新名所でした。

ウイスキー樽が敷き詰められた倉庫。芳醇なウイスキーの香りが漂っていました。

ウイスキー試飲を楽しむリエンさん(ベトナム、左)と
モンゴルジンさん(モンゴル、右)。

甘くて止まらない中村いちご園の「いばらキッス」

気付いたらお昼になっており、お腹もペコペコ。近くの「いばらきフラワーパーク」に移動してランチタイムです。一行が入ったのは「蔵+かつ 八郷店」。実はここも木内酒造が運営しているレストラン。地元石岡産の銘柄豚から上ランク以上を厳選し、極上の豚肉を提供しています。この日は「自家製ポークハンバーグ」に舌鼓を打ちました。李心儀さん(中国)は「茨城は豚肉だけでなく、常陸牛や海鮮など美味しいものがたくさんあるので好きです」とご満悦。食後はフラワーパーク内を散策し、ロウバイなど冬の花を楽しみました。

ランチの後は同じ八郷地区にある中村いちご園でいちご狩りです。冷たかった空気はさらに冷え込み、なんと雪が降ってきました。これには留学生たちも大喜び、とくに雪が降らない国から来た留学生はレアな体験に大興奮!!
さあ、寒いので暖かいビニールハウスの中に入りましょう。いちご狩りのスタートです。中村いちご園では、「いばらキッス」と「紅ほっぺ」の2種類のいちごを栽培しています。県を代表する品種のいばらキッスは味が色が濃く、ジューシーかつ濃厚な味わい!酸味と甘みのバランスがちょうど良いのが特徴です。紅ほっぺは酸味が少なくてやわらかく、粒が大玉。どちらも筑波山麓のミネラルたっぷりの水で育った絶品いちご。みんな食後のはずなのに、「別腹」とばかりに夢中になっていました。グラディスさん(ベナン)は、「日本のフルーツは美味しいだけでなく、見た目がキレイで色鮮やかなことに驚いています」と述べていました。

「蔵+かつ 八郷店」にてランチ。 絶品の「自家製ポークハンバーグ」。

「いちご、あま~い、おいしい~!」と止まらない様子。

たたみの関川でミニ畳づくり体験

美味しいイチゴの余韻に浸りながら、バスは最後の目的地がある水戸へ向かいます。その間にも雪はどんどん降っていきました。到着したのは、たたみの関川 ⽔⼾ショールーム。ここでミニ畳づくり体験と工場見学を行います。畳は日本文化の象徴でもあり、一同興味津々。店内に入ると、い草の気持ちいい香りが部屋を包んでいました。
ミニ畳は畳針と呼ばれる大きな針と、ホッチキスを大きくしたような道具「タッカー」を使って作っていきます。「バツンッ!バツンッ!」と、小気味いいタッカーの音が部屋に響いていきました。いつの間にか、みんなの表情は真剣なものに。これぞ職人体験の醍醐味です。
そして、それぞれ素敵なミニ畳が完成! ラック・チャン・クンティさん(カンボジア)は「畳の香りが大好きです。初めて作り方を知ることができて、とても良かった。ミニ畳はいろいろな使い方ができそう」と嬉しそうでした。

真剣な表情でミニ畳を作る留学生たち。

工場に移り、畳の製造行程を見学。

これにて体験ツアーの行程はすべて終了。茨城県営業戦略部国際観光課主事 沢口雄紀さんに総括と外国人材の展望をお聞きしました。「最近、とくに宣伝していないのに、果物狩りやものづくり体験に外国人観光客がやってくる事例が増えています。どうやら友人のSNSを見て知ったようです。だからこそ、留学生がいばらきファンになってくれたときの可能性は無限大です。ぜひ今回のみなさんの投稿にも期待したいですね」と述べました。新年度は本誌LIもこれまで以上にインバウンドや外国人材事業に力を入れていきます。乞うご期待!

今回のツアーはLIメンバーが通訳を担当しました。
Bunka Buddyのメーガンさん(アメリカ)とストームさん(ボツワナ)。
マシンガントークと音楽でツアーを終始盛り上げました。

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