「大闸蟹」(dà zhá xiè)
菊黄蟹肥(菊の花の季節に蟹が肥える)という言葉の通り、中国杭州にいた時は、年に一度の楽しみ「上海蟹」の季節がやって来た~! と喜んだものだ。
上海蟹(チュウゴクモクズガニ)は日本語読みで、中国では【大闸蟹】とよぶ。分布は朝鮮半島西岸から中国沿岸部がほとんどだが、その中で江蘇省の阳澄湖(陽澄湖)大闸蟹が一番有名だ。
大闸蟹の醍醐味は何と言っても旧暦9月(陽暦10月)メスの蟹味噌と、旧暦10月(陽暦11月)オスの白子だ。思い出すだけでたまらない。
この時期市場に行くと、産地や大きさ、雄雌によっていろんな値段の大闸蟹が売られている。私はよくオスを買って食べた。メスよりオスの方が値段安くてサイズも大きかったから(笑)。
日本のカニと同様、紐で縛った大闸蟹を上向き(中の味噌をこぼさないため)で25分~40分程蒸して、甲羅を開いて食べる。
大闸蟹は体を冷やす食物なので、食べすぎないよう要注意だが、私は我慢できず一気に7、8匹食べたことがある。そのぐらい勿体無く早く上手に大闸蟹を食べられる自信はある(笑)。こ
の頃の杭州は町中に金木犀の花が満開して、非常に良い匂いが漂う。友人達と囲みながら一緒に大闸蟹を食べた杭州の秋は最高な季節だった。