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「筑波」も舞台の人気RPG『ライブアライブ』、リメイク版発売決定!!
「近未来編」の熱いシーン

根強い人気を持つRPGのリメイク版、ついに登場

210日、往年の人気RPG『ライブアライブ』のリメイク版がNintendo Switch722日に発売されるというニュースが出ました。今回はドット絵と3DCGが融合した「HD-2D」の映像表現を用いており、PR映像を見てもかなり美しいです。

オリジナルが発売されたのが1994年なので、このニュースに興奮するのは40代以上で、当時スーパーファミコンのゲームをプレイしていた人が大部分かと。それ以外の人にとっては、「えっ、何?」的な記事になると思いますがご容赦ください。

それでも現代のサブカルチャーにかなりの影響を与えている作品ですし、何より茨城県も舞台のひとつになっている(ような感じもする)ので、本誌『LI』で取り上げる意味もあると思い書きました。

30年前はもはや“異世界”

『ライブアライブ』は、28年前の1994年9月、スクウェアから発売されました。『ドラゴンクエスト』や『スーパーマリオ』のような全員が知っているタイトルではありませんが、根強いファンがとても多いゲーム作品です。

それにしてもですよ。普段300年前の時代の話を書いている本誌が言うのも変な話ですが、「30年前」ってもはや“異世界”です!

だって、発売元の社名はまだスクウェアですし(2003年にライバル会社だったエニックスと合併してスクウェア・エニックスに)、パソコンやインターネットが普及する起爆剤となったWindows95が発売(1995年)する前なので、今の巨大IT企業の多くはまだ存在もしていません(楽天は1997年設立、サイバーエージェントは1998年設立)。ゲームのハード機を見ても、PlayStationもありません(1994年12月発売)。スマホ? この時代にあると思いますか? 主流はPHSだしi-modeすら登場(1999年開始)してませんよ!

神々がキャラクターに命を吹き込んだ

本作は小学館との共同企画で開発され、当時、小学館で連載を持っていた漫画家7人がキャラクターデザインを担当しました。そして、これが時代を越えて愛されている理由のひとつだと思います。

画像左から各シナリオを担当した漫画家を述べると……
西部編:石渡治(代表作『B・B』『"LOVe"』など)
近未来編:島本和彦(代表作『逆境ナイン』『吼えろペン』など)
現代編:皆川亮二(代表作『スプリガン』『ARMS』など)
SF編:田村由美(代表作『BASARA』『ミステリと言う勿れ』など)
功夫編:藤原芳秀(代表作『拳児』『ジーザス』など)
原始編:小林よしのり(代表作『おぼっちゃまくん』『ゴーマニズム宣言』など)
幕末編:青山剛昌(代表作『YAIBA』『名探偵コナン』など)

うーん、豪華すぎて頭がくらくらしますね。全員が30年経った今でも第一線で活躍し続けている漫画家さんたちです。長期連載の『名探偵コナン』は、『ライブアライブ』と同じ1994年に連載開始。

あぁ、石渡治先生!『B・B』にハマりました。ボクシング漫画でありながら、傭兵として戦地を生き抜く大河ストーリーに、完全にノックアウトされたものです。

そして田村由美先生! 現在、『ミステリと言う勿れ』がブレイクというか、大爆発中!!! いやぁ、この神々に命を吹き込まれたんじゃ、『ライブアライブ』が色褪せないのも納得です。

異なる7つのシナリオが交錯する壮大なストーリー

前述した通り、本作は「西部編」「近未来編」など7つ+αのシナリオで構成されています。各シナリオで主人公が異なり、独立したゲームになっていますが、最終編にて全ての主人公が一同に会し、行動を共にします。

また、各シナリオとも既存の映画・漫画・ゲーム作品などを意識したオマージュやパロディが随所に散りばめられています。そのため当時プレイした人も、どこか懐かしい感覚を持ったはず。あぁいう小ネタ満載なところも根強いファンが多い理由でしょう。私的に元ネタを考えてみると……

原始編:『原始家族フリントストーン』『はじめ人間ギャートルズ』など
西部編:『シェーン』などの有名西部劇
幕末編:『魔界転生』『影の軍団』などの伝奇物
功夫編:ブルース・リーやジャッキー・チェンなどの香港映画
現代編:『ストリートファイターII』『KOF』などの格闘ゲーム
近未来編:『AKIRA』などの近未来物、『ゲッターロボ』などのスーパーロボットアニメ
SF編:『2001年宇宙の旅』『エイリアン』などのSF作品
中世編:『指輪物語』、中世ヨーロッパ風世界を舞台にしたRPG

そして、異なる時代のストーリーが絡み合い、最後に大きな流れとなる構成は、手塚治虫の『火の鳥』を彷彿とさせます。

ハッピーだけではないストーリー

本作の語り草になっているのが、ときに出てくる鬱展開のストーリー。トラウマになった人も多いのでは(笑)。あれは本作で初ディレクターを務めた時田貴司氏の影響です。時田氏は劇団出身の役者で、生活費を稼ぐためにゲーム会社でアルバイトをしていた個性的な経歴があります。そのため、スクウェア入社後も役者らしいストーリー性の強い作品を目指し、友人や恋人の裏切りといった負の側面も多くのゲーム作品に盛り込みました。

子供には強烈過ぎるストーリーでしたが、学校を卒業して社会に出ると不条理で無慈悲なことにも多く遭遇します。『ライブアライブ』は、ある意味とても現実的な物語であり、そういうところも記憶に残り続ける秘密なのかもしれません。

そんな時田氏は、今回のリメイク版でもプロデューサーを務めています。「ファミ通.com」にリメイク版についてのインタビュー記事が掲載されています。とても熱のこもった記事なのでぜひご一読ください。

音楽も最高過ぎでは……

『ライブアライブ』のファンが愛して止まないのが、下村陽子氏が手掛けた劇中の音楽です。オープニング、バトルシーン、各シナリオの雰囲気に合うように作曲されたテーマ曲、どれも素晴らしい。コピー音楽を披露するバンドもたくさんあります。とくにボス戦BGM「MEGALOMANIA」は凄い。無理やりテンションを上げたいときは、これ聞けば一発です。

ところで、格闘ゲームをテーマにした「現代編」の音楽が、いかにも『ストリートファイターII』のようだと感じた人も多いでしょう。それもそのはず、カプコン在籍時に『ストリートファイターII』の音楽を担当した下村氏が、スクウェアに移籍して本作の作曲を手掛けたのですから。なお、下村氏はフリーになった今でも、『ファイナルファンタジーXV』など古巣であるスクエニ作品のほか、他社ゲーム、映画、アニメ、舞台作品も作曲しており大活躍中です。

なんと「筑波」が出てくる

近未来編で「筑波研究所」という施設が登場し、ここでマッドサイエンティストが怪しい研究を行っています。茨城県という県名までは出てきませんが、どう考えても筑波研究学園都市がモデルでしょう。

セリフが熱い!だって島本和彦先生がキャラデザだもの

 

マッドサイエンティストと筑波。この構図は面白いですね。つくば市は思い切って、この路線で町おこしをしてみてはいかがでしょうか? 往年のアニメに出てきそうな秘密基地に、白衣を着た博士(妄想CV:銀河万丈)、マッドな科学者(妄想CV:立木文彦)、巨大ロボットなどが観光客をお出迎え。無理かな (^_^;)

興奮して、一気に書いてしまった記事も以上になります。インタビューで時田氏は「当時を知らない人や、最近の若いRPGファンにも遊んでほしい。親子2代の次は3代、4代にわたって遊んでいただけるとうれしいですね」と語っています。ぜひそうなってほしいですね。

HD-2Dリメイク版『ライブアライブ』公式サイト

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Gosho Aoyama, Yoshihide Fujiwara, Osamu Ishiwata, Yoshinori Kobayashi, Ryouji Minagawa, Kazuhiko Shimamoto, Yumi Tamura

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